YAMAHA KX25/KX49/KX61

コンピューターミュージックにおけるMIDIマスターキーボードは、すでにクリエイターの必須ツールとなっていますが、老舗であるヤマハから満を持して登場した“KXシリーズ”その実力、操作性をチェックしてみましょう!

さてKXシリーズといえば、私も以前所有していたKX88を語らずにはいられません。

このKX88は1986年に発表され、その抜群のタッチのよさ、可搬性はもちろん、当時考えうるあらゆるMIDI制御の可能性を秘めたモンスター的MIDIコントローラーでした。

コンピューターミュージックにおけるMIDIマスターキーボードは、すでにクリエイターの必須ツールとなっていますが、老舗であるヤマハから満を持して登場した“KXシリーズ”その実力、操作性をチェックしてみましょう!

さてKXシリーズといえば、私も以前所有していたKX88を語らずにはいられません。

このKX88は1986年に発表され、その抜群のタッチのよさ、可搬性はもちろん、当時考えうるあらゆるMIDI制御の可能性を秘めたモンスター的MIDIコントローラーでした。

KX88

このKXの称号を敢えて使用した点からも、マスターキーボード最後発としてのヤマハの意気込みが感じられます。今回のKXシリーズには「USBキーボードスタジオ」というキャッチフレーズが与えられているとおり、USBケーブルをPCと接続するだけで即スタンバイOKという手軽さです。

早速、パネルから見ていきましょう。

まずは、全体像。(今回は49鍵のKX49を使用しています。25鍵のKX25、61鍵のKX61の3つのバリエーションがあります。)

大胆な斜め方向のカットが前後左右に施され、結構シャープなデザインでかっこいいです。また、鍵盤のタッチもヤマハらしくゴキゲンな感じで、とくに鍵盤の耐久性には絶対的な品質保証を確保しているとのこと。(ヤマハ担当者談)

まずは、左サイドを見てみましょう。

4つのロータリーエンコーダーが目を引きますが、ここでDAWの各トラックやソフトシンセなどの様々なリアルタイムコントロール、エディットが可能です

KXエディター

また、WEB上からダウンロードできる「KXエディター」でパラメーターの自在なアサインも可能です。ロータリーエンコーダーの下にあるボタンでベロシティー(タッチの調整)やオクターブの変更も可能です。

中央部には、液晶パネルを中心に、セレクトやデータ値の変更、ユーティリティー、コントロールするソフトシンセのテンプレート選択、アルペジエイターのオン/オフやエディットのためのボタンが並んでいます。 とくに、アルペジエイターは素晴らしい。よくできています。(後述)

液晶パネルの左側はDAWリモートのエリアで、DAWを制御するさまざまなコントロールが可能です。

なお、KXシリーズには「Cubase AI 4」が同梱されており、Cubaseシリーズとはベストマッチングといえます。 カーソルを動かすための前後左右のキー、VSTインストゥルメントを使用したトラックを加えるためのボタンや、エディットウインドウを表示させるボタン、 また、Cubase AI 4を起動している場合はCUBASE FUNCTION A(リストエディターを開く)、B(ミキサーを表示)ボタンや音色を選択するプログラムボタンがあります。どちらについてももちろん自在の設定が可能で す。(Cubase 4/Cubase Studio4を起動している場合、FUNCTIONボタンの初期設定はサウンドブラウザです。)

Cubase AI 4のデバイス設定にて、KXのパネル上各スイッチのコマンド割り当てが自在に可能。

右側には、トランスポートコントロールのためのボタンや、トラックミュート、ソロのボタンがあります。さらにASSIGN1、ASSIGN2でクオンタイズ、削除が割り当てられています。(もちろん自在の設定が可能)

ちなみに、Cubase以外のDAWではカーソルの移動、トランスポートコントロール、トラックのミュート、ソロの制御が可能です。(対応DAW~DP5.1、SONAR 6、Logic 7.2)

さて、KXシリーズには、「TOOLS for KX」、「Cubase AI 4」、「VST 3rd Party MEGA PACK」の3枚のディスクが同梱されています。

「TOOLS for KX」にはKX用のMIDIドライバーや、CubaseでKXを便利に使用するためのExtensions for Steinberg DAWというソフトウエアが入っています。(もちろん速攻でインストールしましょう)

Cubase AI 4」はCUBASE 4をベースとしてヤマハ独自のスタジオコネクションズという機能(MOTIF XSなどのシンセサイザーをCubase 4上で完全相互制御する仕組み)を付加し、トラック数やミキサー機能などに制限を加えたソフトウエアです。(もちろん最上位のCubase 4ではすべての機能が使用可能で一切機能制限はありません)

最後の、「VST 3rd Party MEGA PACK」。これにはびっくりしました!!このDVDのためにKXを買ってもいいと思わせるぐらいのバリューが満載です。ざっと中身を紹介すると、

IK Multimedia Sample Tank 2 Yamaha Edition (16chトラックマルチサンプルプレーヤー)

SampleTank, SampleMoog, SampleTron, SonicSynth2, StudioPhonic, Miroslav Philharmonic, OminiSynthから抜粋された1.25GB、170音色を搭載。16トラック分のマルチ音源なのでDTM音源的使用に最適です。

IK Multimedia AmpliTube 2 DUO

アンプ、キャビネット、エフェクター、マイク録りの位置までもコントロールできるギターアンプシミュレーター。

FXpansion BFD Lite(ドラム音源)

1GBものドラム音色、フレーズライブラリーを搭載。各パーツを綿密にプログラミング可能で、部屋鳴りまで再現されたリアルなサウンドが満載。

Arturia Analog Factory SE(アナログシンセ)

MOOG モジュラー, minimoog, ARP2600, CS80, PROPHET5, JUPITER-8を完全再現したサウンドエンジンをそのまま搭載したバーチャルアナログシンセサイザーの決定版。直感的な音色選択ブラウザーや必要最低 限に絞ったつまみ、スライダーで簡単なエディットも可能。抜粋された40音色のアナログシンセサウンドが搭載されています。(正規版は3000音色!)

Sonic Reality RAW loops Yamaha Edition

約400種類、820MBものオーディオLoopファイル

KeyFax Drum World MIDI Sample Library

100種類のMIDIループ

また、HALion One用追加コンテンツとして

Sonic Reality OneSoundz Silver

900MB、40種類のハイクオリティな定番サウンドを網羅。

Yamaha S90ES Piano

S90 ESに搭載されている極上のグランドピアノサウンドの波形が実機と同じ状態で再現。

というソフトウエア音源が搭載されています。

さらに「ASK Video Cubase AI Video Tutorial」というCUBASE AI4の教則ビデオ(英語版)も入っています。

実はKXが発表される前に「X FACTOR VST」という謎めいたWEBページが“coming soon”の表示ととも掲載されていたのですが、このDVDが正体だったのでした。(私はてっきりヤマハが革新的なVSTインストゥルメントを発売するのかと思っていました。。。)

では、KXを実際どのように操作するのか?を映像でご紹介しましょう。

このように、Cubase AI 4がKXのパネル上で自在にコントロール出来ているのがわかりますね。

続いてアルペジエイターを使って曲を制作する過程を紹介します。

通 常、アルペジエイターというと往年のアナログシンセサイザーに搭載されていたシンプルなアップダウンのピコピコフレーズを連想される方もいるかもしれませ んが、今やヤマハのアルペジエイターフレーズはシンセフレーズにとどまらず、MOTIFシリーズで培ったリアルなドラムパターンやギターのリフ、ストロー クなども再現できるようになりました。KXにはこの楽器カテゴリー別に分類された342種類ものアルペジエイターが搭載されています。特に72種類あるド ラムフレーズは鍵盤上に4種類のバリエーションがアサインされており、実質288フレーズとなります。これだけでも莫大な数ですが、さらにエディットを加 えることにより無限のバリエーションも可能です。

また、KXとCubase AI 4との組み合わせ、設定によりテンポも完全に同期するので、短時間で曲制作が可能です。実際のアルペジエイターを使用した曲制作の過程をご覧ください。

ここで、チップスをひとつ。

実は私も間違った認識をしていたのですが、この映像でもわかるようにCubase AI 4ではVSTインストゥルメントを複数台使用することができます。

Cubase AI 4上で5台のHALionOneが立ち上がっている状態

Cubase AI 4にはVSTインストゥルメントスロットが2つあるのですが、つい最近まで私はてっきりVSTインストゥルメントは2台までしか使用できないものと思って いましたが、VSTインストゥルメントトラックの作成により16台まで使用できるのです。これは素晴らしい!!

このように、KXシリーズはMIDIキーボード・コントローラーとしての完成度と、付属ソフトウエアの豪華さがバリューとして際立っています。ぜひ、お試しあれ。

製品情報:YAMAHA KX25/KX49/KX61
http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm/p/cmp/kx/

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