Steinberg CI2

「CI2」はスタイバーグのUSBオーディオ・インターフェイスです。「CI2」ロゴの下にADVANSED INTEGRATION USB STUDIOとプリントされていますが、まさにパソコンでの音楽制作におけるユーザービリティを、とことん追求したアイディアが満載です。

まずはパネルから見ていきましょう。

前面のグリルがギターアンプのヘビーデューティーな感じを醸し出していて高級感があります。

白とグレーのツートーン・カラーになっているのは意味があって、右サイドがコントロール・セクション、左サイドがオーディオ・インターフェイス・セクションに明解に分かれています。これは分かりやすい!

それぞれのセクションとリア・パネルは以下のとおり。

オーディオ・インターフェース・セクション

  1. HI-Z 切り替えボタン:入力 1 にエレキギター/ベースを接続する際に使用
  2. 入力 1、2 独立ゲインノブ、ピーク LED
  3. L/R 出力用マスターボリュームノブ
  4. MONO ボタン:入力 1 と 入力 2 をモノラル信号にミックス
  5. ファンタム電源ボタン:入力 1、2 用
  6. ミックスノブ:モニタリングの際に DAW の再生音と入力信号との比率を調整
  7. ヘッドフォン出力レベルノブ

コントローラー ・セクション

  1. ロックボタン:操作したいパラメーターをロックするボタン。ブラウズ時には Cancel ボタンとして動作。
  2. AI ノブ:Cubase のコントロールパラメーターをマウスでポイントしノブを回してパラメーターを調節。ノブを押して選択を確定することも可能。
  3. アクションパッド:インタラクティブ・レコーディングに使用。ブラウズ時には Tab ボタンとして動作。
  1. ケンジントン ロック 装着用スロット
  2. USB 端子
  3. フットスイッチ端子
  4. ヘッドフォン端子
  5. ライン出力 R (TRS/TS 対応)
  6. ライン出力 L (TRS/TS 対応)
  7. マイク/ライン入力 2/R (XLR/フォーン コンボ端子)
  8. マイク/ライン入力 1/L (XLR/フォーン コンボ端子:HI-Z 切り替え可)

CUBASE AI5とのベストな連携

「CI2」には「CUBASE AI5」が同梱されています。特にこの「CUBASE AI5」との連携が素晴らしい。

まずは新規プロジェクトの画面が、このプロジェクト・アシスタントです。

これはレコーディングのテンプレートが表示されている画面ですが、他にもプロダクションだと下記のプロジェクト・アシスタントが表示されます。

例えばここで上から2段目の「Classic Rock Production」を選択すると下記の画面が立ち上がります。

クラシック・ロックに最適化されたプロジェクトとして、

Track.1 Drums
HALion ONEのドラムサウンドに8小節のMIDIドラムフレーズが貼り付いているインストゥルメント・トラック

Track.2 Bass
HALion ONEのエレキベースサウンドが選択されたインストゥルメント・トラック

Track.3 Guitar
HALion ONEのエレキギターサウンドが選択されたインストゥルメント・トラック

Track.4 Guitar(AmpSim)
アンプシミュレーター、ディレイ、リミッター、リバーブを駆使してクラシックロックに最適化されたオーディオ・トラック

Track.5 Vocals
ヴォーカルに最適化されたコンプ・リミッターが設定済みのオーディオ・トラック

以上の5つのトラックで構成されています。その他の音楽ジャンルも実にツボを得たテンプレートで、選ばれている音色やエフェクトの設定など抜群のセンスを感じます。

さらに素晴らしい機能がアクション・パッドで、画面上のインタラクティブ・レコーディングにフル対応します。

CI2上のアクションパッドを押すたびに上図の機能が右回りで進んでいきます。

機能と数はプリセットも用意されていますが、自分で機能を選ぶことも可能です。

さらに、ギターを弾く時などで両手がふさがった状態でも、フットスイッチによってアクションパッドを押す操作と同様に動作します。これは便利!!

AIノブも超便利です。画面上のカーソルが置いてある位置にあるデータを可変できます。右手でマウスを操作しながら左手でAIノブを操作することにより、信じられないほどのスピーディーで正確な操作が可能です。(左利きの方は逆)

これはぜひ、実際の操作を体験していただきたい!!一度この次元の違う操作感を知ってしまうと、もう後戻りできないよ~!

ムービーで、「CI2」の素晴らしい操作性と「CUBASE AI5」のプロダクション・テンプレートの優秀さを紹介しています。

こんなに高性能で、分かりやすくて、ツボを得た多くのテンプレートが用意されていて、しかも超リーズナブル!!素晴らしすぎる!!私も気持ち良くロックギターを弾いてしまいました(笑)

オフィシャルレビューHD版について

ミュージックトラックのオフィシャルレビューHD版では、映像はPanasonicのLumixのGH1を使用してハイビジョン映像を記録し、音声はマルチトラックでZOOMのR16を使用してデジタルレコーディングを行い、それぞれの素材をもとに映像編集しています。

さらにおすすめ

SM Pro Audio V-MACHINE

今回紹介するハードウェアは、DAWやDTMのホストアプリケーションでは一般的なプラグインフォーマットであるVST/VSTiをホストコンピューター無しで動かしてしまうというなかなかのアイデア商品です。 ハイエンドな製品としては、ラックマウント型のmuseRESEARCH社のRece...

CASIO CT-X5000

CASIO には、PRIVIA に代表される高品位なデジタル・ピアノや、光る鍵盤が特徴的なポータブル・キーボードがありますが、今回レビューした CT-X5000 はハイグレードキーボードというカテゴリーの製品です。

XhunAudio IronAXE

今回ご紹介するのは、フランスのXhun Audio(ヒュン・オーディオ)社による “IronAXE (アイアン・アックス)”です。 物理モデル技術によるエレクトリック・ギターのエミュレーション・ソフトウエア音源です。その精度とサウンドのクオリティは、ホントに素晴らしい!エレキギタ...

第1回 X1 HOME STUDIO BUNDLE ユーザーモニターレビュー

sE Electronics社のコンデンサーマイクX1と、リフレクションフィルター(Project Studio Reflextion Filter)をバンドルし、理想の録音環境を¥31,500(税込)と、驚くような低価格に設定してバンドルした「X1 HOME STUDIO BU...

Behringer DeepMind12

コストパフォーマンスが高いさまざまな音響製品を世に送り出してきたbehringerから、初のシンセサイザー、それもいきなり本格的な12ボイス、リアルなアナログのポリフォニック・シンセサイザーが登場しました! アナログ方式のシンセサイザーが密かにブームな現在、12音ポリフォニックで...

Waldorf blofeld

Waldorfと言えば1980年代にウェーブテーブル方式のシンセサイザーであるPPGWAVEをこの世に送り出し、今もなおその独特なモーフィングサウンドはPCM音源等で再現されています。 PPG以降、ウェーブテーブル方式も進化を遂げ(MicroWave, MicrowaveII...

もっと記事を見る

page top