IK Multimedia UNO Synth Pro
- 2021/06/15
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ここに注目:
- 本格的な仕様のアナログシンセサイザー
- 演奏も重視したFatar製のハイスペック鍵盤搭載
- ルーティング可能な2種類のフィルター搭載
- モノフォニックとパラフォニックでプレイ可能
IK Multimedia の UNO Synth Pro と UNO Synth Pro Desktopです。以前コンパクトなデスクトップ版のアナログシンセサイザー UNO Synth がありましたが、今回発売された UNO Synth Pro は、本格的な仕様のシンセサイザーとパフォーマンスにも優れたデザインと筐体を持つアナログシンセサイザーです。
用途に応じて選べる二つのモデル
UNO Synth Proには、37鍵のキーボードを備えた UNO Synth Pro と、デスクトップタイプの音源、UNO Synth Pro Desktop 二つのモデルがあり、ユーザーの環境によって選ぶ事が出来ます。
以前のモデルはデスクトップタイプのみで、演奏するというよりもアナログのシンセサイザー音源モジュールとして利用するタイプでしたが、今回の UNO Synth Pro は本格的な鍵盤を搭載したモデルがあるので、ステージやパフォーマンスでアナログシンセサイザーを利用するユーザーは UNO Synth Pro を選択して思う存分ソロやバッキングプレイをすることが出来ます。
UNO Synth Pro は、シンセサイザーのスペックが本格的なので、マスターキーボードをすでに所有するユーザーは鍵盤無しの UNO Synth Desktop を選択すればいいと思います。
本格的な仕様のアナログシンセサイザー
3つのオシレーター
UNO Synth Pro は3つのアナログ・オシレーターを搭載しています。波形は連続的にモーフィング可能な可変方式のウェーブ・モーフィング・オシレーターを採用しています。
パルスワイズ、オシレーターシンクやFM(周波数変調)、リング・モジュレーション、ノイズジェネレーターなど、シンセサイザーのオシレーター変調方式は揃っているので、重厚なアナログサウンドからパーカッシブな金属音、倍音豊かなFMサウンドまで、あらゆる音の創造が出来ます。
2系統のアナログフィルター
普通このサイズのシンセサイザー、ましてやアナログのシンセサイザーであればフィルターは1系統なのが普通ですが、UNO Synth Pro は2系統のアナログフィルターを搭載していて、それもシリアル(直列)とパラレル(並列)にルーティングを変えることが出来る豪華なデュアル・フィルター仕様です。
OTA マルチモード・フィルター
UNO Synth 独自の 2pole OTAマルチモード・フィルター
SSI製ローパスフィルター
最近復活したProphet-5 Rev4でも採用されている自己発信可能な SSI製のローパス・フィルター
エンベロープ・LFO・モジュレーション
エンベロープ
ADSR方式のエンベロープを2基搭載しています。
LFO
2記のLFOを搭載しています。
モジュレーション変調
各シンセサイザーのパラメーターの変調は、16スロットのモジュレーション・マトリクスで変調元と変調先と変調量を指定するだけで簡単に変調することが出来ます。
エフェクト
エフェクトは3スロット用意されています。アナログ・オーバードライブ、モジュレーション、ディレイ、リバーブなど、12種類のエフェクトを搭載し、外部入力信号もエフェクト処理することが出来る仕様になっています。
ステップシーケンサーとアルペジエーター
ステップシーケンサー
64ステップのステップシーケンサーを搭載し、各ステップでシンセサイザーの84種類のパラメーターも記憶することが出来るので、ステップシーケンスの音に動きのある効果を持たせることが出来ます。もちろん、リアルタイムによるレコーディングが可能になっているので、簡単にツマミを回すだけでシーケンスが記録されます。
アルペジエーター
10種類のアルペジエーターモードが用意されています。
モノフォニックとパラフォニックの演奏モード
前モデルの UNO Synth は2つのオシレーターが搭載されたデスクトップタイプのアナログ・モノフォニック・シンセサイザーでしたが、UNO Synth Pro は、3つのオシレーターを搭載し、3VCOの重厚なモノフォニックシンセサイザーとして使えるのはもちろん、3つのオシレータを使って3和音演奏可能なパラフォニック・シンセサイザーとしても使用することが出来ます。
また、パラフォニックで和音が出せるので、コード・モードによる演奏も出来るようになっています。
妥協の無い作り
イタリア Fatar社製のハイグレード鍵盤
UNO Synth Pro は、デスクトップ版とは異なり鍵盤が付いています。鍵盤は、イタリアの有名な鍵盤メーカー Fatar 社のハイグレードな37鍵で、心地よく演奏することが出来ます。このあたりはプレーヤーがパフォーマンスすることを妥協すること無く考えて設計されたのだと思います。
スタイリッシュなデザインと激しいソロプレイも余裕なボディ
UNO Synth Pro の筐体は頑丈なメタルシャーシで作られています。ハードなシンセソロやバッキングなどにも耐えられるよう、そこそこの重量があり、本格的なプレーヤー向けのシンセサイザー、キーボードとして余裕で演奏できます。カラフルなタッチボタンとIK Multimedia のブランドにも使われている赤と黒のカラーで作られたボディ、デザインは、かなりスタイリッシュです。
わかりやすいエディット方法
シンセサイザーの基本的な音色操作であるエディット、 UNO Synth Pro は、パラメーターをセクション毎にまとめた、マトリクス方式のエディットになっています。
左側にあるセクションのボタンを押し、4つのツマミに対応したパラメーターにアクセスすることで簡単にエディットが出来ます。小型ディスプレイも備えているので、パラメーターの確認もすることが出来ます。
豊富な拡張性を備えたバックパネル
MICRO-USB
最近のシンセサイザーでは当たり前ですね。USB経由でPCとMIDI接続したりUNO Synth Proのファームウェアをアップデートするために使用します。
CV/GATE
CV信号でコントロールしたり、されたり出来るよう、CV/GATE IN/OUTが備わっています。
AUDIO IN
UNO Synth Pro にオーディオ信号を入力できます。入力した信号はフィルター処理したりエフェクト処理することが出来ます。
MIDI IN/OUT
いままでの IRigKeysなどのMIDI端子は、変換ケーブルでMIDI端子を接続可能な仕様でしたが、UNO Synth Pro は、直接MIDIケーブルが接続できるようになっています。
STEREO OUT
ステレオエフェクトを搭載しているため、UNO Synth Proの出力は、ステレオで出力されます。
驚きのコストパフォーマンス
UNO Synth Pro のシンセサイザーとしての完成度はここまでの説明でも十分に伝わったと思います。とにかくシンセの仕様、鍵盤のクオリティ、デザイン、大きさなど、全スタジオでの利用以外にライブなどのパフォーマンスにも使える、それで音もいいこれだけのシンセサイザーが値段を見てびっくり、コスパがかなりいいです。
この価格帯で、この機能、サウンド、是非ビデオでも確認して見て下さい。アナログの図太いサウンドを聴くことが出来ます。