Modal Electronics ARGON 8

ここに注目:

  • 最近流行の最新ウェーブテーブル・シンセサイザー
  • ウェーブテーブルのモーフィングや強力なウェーブテーブル変調
  • 低価格なラックバージョン、37鍵、61鍵モデルの3つのバリエーション
  • アプリケーションとの連携もバッチリ!

Modal Electronics から最新のウェーブテーブル・シンセシス・エンジンを搭載したシンセサイザー ARGON 8 が発売されました。ARGON 8 は、37鍵、8ボイスのコンパクトなウェーブテーブル・シンセサイザーで、ラック版の ARGON 8M と 61鍵モデルの ARGON 8X もラインナップされ、スペックや機能は同じなので利用する環境によって選択することが出来ます。

ARGON 8 (37Key)
ARGON 8X (61Key)
ARGON 8M (Rack)

最新のウェーブテーブル・シンセシス

最近のトレンド

最近、ソフトウェア、ハードウェアに限らずウェーブテーブル・シンセシスのエンジンを搭載したシンセサイザーが多いですね。

やはり、ヴァーチャル・アナログの限られたアナログ波形(VA)や波形をシェープしてオシレーターのバリエーションを得るよりも、ヴァーチャルアナログ方式にウェーブテーブルを追加するか、最初からウェーブテーブル方式にしてアナログ波形をウェーブテーブルに用意することでも結果としてはほぼ同じになるので(PCM方式を除く)、最初からデジタル波形のバリエーションが豊かなウェーブテーブル方式を採用するシンセサイザーが多いのではないかと思います。


ARGON のウェーブテーブル

ウェーブ-1,ウェーブ-2、2基のオシレーターを搭載しています。

1基のオシレーターには、24種類のオシレーターバンクに5つのモーフィング可能なウェーブテーブルの波形セットが搭載されています。(120のウェーブテーブル)。オシレーター2のみ、PWMのバンクとノイズのバンクが用意され、使用することが出来ます。



Oscillator Modifiers:オシレーター・モディファイア

ARGON は、ウェーブテーブルのオシレーターに対して、下記の8つのオシレーター変調を使って波形を劇的に変化させることが出来ます。

  • Phase Modulation
  • Ring Modulation
  • Amp Modulation
  • Hard Sync
  • Wind Sync
  • Shaper
  • Inverter
  • Sync RM


Wavetable Modifiers:ウェーブテーブル・モディファイア

ARGON 8 のオシレーターも同様にウェーブテーブル方式を採用していますが、最新型の機種だけに、ウェーブテーブルから波形を呼び出したりモーフィングさせる基本的な方式以外に、ウェーブテーブル・モディファイアという新しい機能によって、2基のウェーブテーブルそれぞれに独立して、

Resample:サンプルレート/ビットデプス・リダクション
Crush:クラッシュ
Fold:フォールド
Shaper:シェイパー
Window Amp Sync:ウィンドウ・アンプ・シンク ………

その他、全32種類のウェーブテーブル・モディファイアを使用することが出来ます。

32種類もの複雑な変調アルゴリズムを使って波形をモディファイして再描画する事が出来るようになっているので、お決まりのウェーブテーブル波形からの読み出しだけとは全く異なる波形を生成できます。

選択された波形や変調された波形は、1.54 インチの高精細、大型 OLED ディスプレイにリアルタイムで変形した波形が表示されるので、ビジュアル的にも見ていて楽しくなります。

フィルター

フィルターは Modal が設計したオリジナルの2ポール・ステイト・バリアブル・レゾナント・フィルターを搭載しています。

Filter Type

- Standard
- Standard Notch
- Classic
- Classic Notch

MORPH ノブを回すことで、フィルターの特性をローパス〜バンドパス〜ハイパスへとモーフィングさせる事ができます。また、モジュレーション・マトリクスを使用してMORPHをLFOやエンベロープで変調することで、フィルターのタイプをコントロールすることも出来ます。


エンベロープとFX

エンベロープ

エンベロープはADSR方式で、3基のエンベロープが搭載されています。

  • Filter EG
  • Amp EG
  • MOD EG

エンベロープの横に、3つのセレクトボタンが配置されているので、オペレーション的にも視覚的にもわかりやすい作りになっています。

FX

FXは、同時に使用可能な3系統のエフェクト・スロットを搭載しています。12種類のエフェクトタイプが搭載されていて、3系統のエフェクト・スロットのセッティング、パラメータの設定を「FX プリセット」として最大100種類、保存することが可能になっています。初期状態では、60種類のファクトリーFXが用意されているので、FXプリセットを選択するだけで高品位なFXのセッティングや設定をサウンドに与えることが出来ます。

  • Chorus
  • Phaser
  • Flanger (Pos)
  • Flanger (Neg)
  • Tremolo
  • LoFi
  • Rotary
  • Stereo Delay
  • Ping-Pong Delay
  • X-Over Delay
  • Reverb

アルペジエーターとシーケンサー

アルペジエーター

ARGON には、もはやシンセサイザーの標準と言える機能となっているアルペジエーターを搭載しています。アルペジエーターはプログラム可能で、テンポは外部クロックとも同期可能、スウィングやゲートの調整もできます。


シーケンサー

シーケンサーは、インプット・クオンタイズを備えているので、リアルタイム入力で多少のリズムのばらつきがあってもクオンタイズしてくれるようになっています。

4つのレコーディング/エディット可能なパラメーター・アニメーション・レーン Anim1~Anim4 を備え、最大で512音をプログラムする事が出来る強力なリアルタイム・シーケンサーを搭載しています。

LFOとJOYSTICK

LFO

LFOは2基搭載されています。それぞれのLFOは独立して配置されているので、ボタンを押すことでオン・オフやエディットをすることが出来ます。

LFOは、Rate,Depth,Shape,Mode が設定可能で、ツマミは共有していますが、ARGONのオペレーションは、下の段に書かれている青文字のパラメータは全てSHIFTボタンを押すことで、操作可能になるようになっているので、とてもわかりやすいです。

JOYSTICKとモジュレーション・マトリクス

JOYSTICK

JOYSTICKは、X・Y方向の4軸方式になっています。ボタンで選択してアサイン、コントロール可能なパラメータを設定したり、モジュレーションマトリクスで細かくモジュレーションソースをアサインして設定するなど、様々なソースをアサインしてコントロールすることが出来ます。


モジュレーション・マトリクス

ARGON のモジュレーション・マトリクスは、11のモジュレーション・ソース(変調元)と52のモジュレーション・デスティネーション(変調先)を8つのスロットでコントロールすることが出来ます。

ユーザー使用の8系統以外にも、よく利用する組み合わせの設定がされたルーティングが4つ、別に用意されています。

MODAL AppとMODALpluginによる外部コントロール

ARGON は、PC・MAC・タブレット端末からエディット操作やコントロール可能なMODAL社が開発したアプリケーション「MODALapp」と「MODALplugin」に対応しているので、外部からのエディットやDAWからのコントロールが簡単にできるようになっています。

デバイスやOSの対応も一通り用意されているので、使用するには全く問題ないでしょう。

このような機能も、最近のシンセサイザーに見られるとても便利な機能です。

その他のスペック

その他、ARGON の特徴や様々な機能が用意されています。どの機能もボタンで機能がアサインされているものがほとんどで、とても使いやすいように出来ています。

  • ARGON 8/ARGON 8X/ARGON 8M スタイルや好みで選べる3つのバリエーション
  • ARGON 8/ARGON 8X:FATAR 社製 TP9/S フルサイズ 37 鍵/61鍵キーボード
  • 8ボイスのポリフォニック
  • ポリチェイン:もう一台のARGON をMIDIケーブルで接続することで、16ボイスに拡張することができます。
  • 1.54 インチの大型 OLED ディスプレイ
  • キーボード・モード
    演奏スタイルのキーボードモードをボタンで選択してすぐにスタンバイできます。
    ・モノフォニック
    ・ポリフォニック
    ・ユニゾン・モード 最大8ボイスを積み重ねてデチューンさせ、モノフォニックで演奏
    ・スタック・モード 最大4ボイスを積み重ねてコードが演奏できる
  • キー・コントロール
    リアルタイムでキーの変更が可能なボタンを装備しています。
    ・Oct-
    ・Oct+
    ・Transpose
    ・Chord
  • コスト・パフォーマンスが高い
    これだけの機能と本体のスチールとアルミニウムの高級な質感、機能的に配置されたツマミやボタンまどを持ちながら、シンセサイザーとしては、かなり低価格なレンジだと思います。

デモ&レビュー映像

これだけの機能を搭載し、コスパも良い ARGON 8 、もちろんサウンドもイイ音してます。その良質なウェーブテーブル・シンセのモーフィングサウンドと良好な操作性をビデオでチェックしてみて下さい。

販売情報

さらにおすすめ

Steinberg Cubase 5

「Cubase 5」は、皆様ご存じ、スタインバーグの最先端 DAW = デジタルオーディオ ワークステーションです。 そして・・・「Cubase 4」から2年の時を経て、ついに「Cubase 5」が登場しました。とかくバージョンが上がると莫大な機能が追加され、初心者はもちろん、も...

松武秀樹氏インタビュー

先日、松武秀樹氏(Logic System)のニューアルバム”TANSU MATRIX”にシンセサイザープレイヤーとして参加させていただきました。 松武邸レコーディングスタジオは閑静な住宅街にありました。 スタジオの入り口には、Prophet-10、Oberheim Matrix...

UVI FALCON

FALCONは、簡単に言い表すことの出来ない、UVIの最新、最先端のインストゥルメントです。FALCONには、様々なシンセシス・エンジンが搭載されていて、シンセサイザーとサンプラーを合体させたエンジンのようであることから、サウンドデザインの制限を取り除いた先進的なハイブリッド・イ...

SONAR オンラインセミナー

SONARのオンラインセミナーを受講したユーザーさんのレビューを、お届けします! ミュージックトラックでは、ROLANDさんのご協力のもと、「ROLAND ONLINE SEMINAR」の受講モニターを募集しました。 当選したユーザーさんのモニター受講期間も終わり、実際に使って...

Novation UltraNOVA

さて今回紹介するのは、濃厚なブルーのボディが美しいnovationの“UltraNOVA”です。 SupaerNOVAで培った洗練されたバーチャル・アナログシンセのエンジンを大きく進化させ、ウェーブテーブルシンセシス、強力なエフェクト、ボコーダー、タッチセンス式ロータリーエンコー...

KORG opsix

KORGから新たな世代のFM音源を搭載したシンセサイザー”opsix”(オプシックス)が登場しました。FMシンセサイザー、FMシンセシスはアナログシンセサイザーなどの減算方式と違い、FM変調(Frequency Modulation)を使って倍音を作っていくタイプのシンセサイザー...

もっと記事を見る

page top