KORG opsix

ここに注目:

  • 新感覚のFM音源搭載シンセサイザー”opsix”
  • FM音源の構造を斬新なデザインとインターフェースで表現
  • FM音源の初心者や諦めた人も迷いなく使える

KORGから新たな世代のFM音源を搭載したシンセサイザー”opsix”(オプシックス)が登場しました。FMシンセサイザー、FMシンセシスはアナログシンセサイザーなどの減算方式と違い、FM変調(Frequency Modulation)を使って倍音を作っていくタイプのシンセサイザーです。

FMシンセシス:FM音源の操作が感覚的に出来る!

opsix

FMシンセシス、FM音源と聞いたらYAMAHAの80年代に大ヒットしたシンセサイザー、DX-7が最も有名でしょう。DX-7が発売された当時はリアルなサウンドや音や演奏の表現力に誰もが驚きました。ただ、今までのアナログシンセサイザーの音源方式の操作とはかなり違いがあったことから、FM音源の知識もしくは、時間をかけてパラメーターの意味や仕組みを理解しなければサウンドのエディットすら出来ず、その難易度の高さに音作りを諦めた人はかなりいたと思います。

FMシンセサイザーの多くがパラメーターの数字による音作りで、デジタルのディスプレイを見ながら何度もオペレーターを選択、ミュート、オンにして数値を変えては音を確認する操作に疲れ果てた記憶が蘇ります。

そのトラウマ的なFM音源のエディット、音作りを”超感覚的”に操作しながらリアルタイムに音の変化を楽しめることが出来るのが、この新感覚のFMシンセサイザーKORGの opsix です。

OPERATOR MIXER:オペレーター・ミキサー

OPARATOR MIXER

Alterd FMという位、「変わった」と言うよりも「進化した」opsix のオペレーションで最も特徴的なのが、OPARATOR MIXERです。ここは、opsix の6つのオペレーター(キャリアとモジュレーター)をミキサー風にスライダーとノブツマミで並べたセクションです。

6つのオペレーターは、アルゴリズムによってその箱がキャリアになるのかモジュレーターになるのかが定義されています。今までのFMシンセサイザーのほとんどは、アルゴリズムを視覚的にディスプレイで確認出来るようになっていたり、それぞれのオペレーター別に並んだ数値をツマミやスライダーで変更しながら音をエディットしていました。

ソフトウェアでもたくさんのFMシンセサイザーが出ていますが、FMシンセはどちらかというとハードよりもソフトウェア向きのエディット操作や音作りのインターフェースが必要な存せサイザーだったのかと思います。

OPARATOR MIXER : COLOR

オペレーションの概念はopsixも同じように6つのオペレーターをツマミとスライダーで操作するようになっていますが、そこにカラー(色)の概念を取り入れ、視覚的に6つのオペレーターが何の役割をしているかが一目でわかりようになりました。

アルゴリズムを指定すると、このOPARATOR MIXERのバックカラーがキャリアは赤、モジュレーターは青に変わります。

これは単純なことなのですが、とても重要な事でもあります。このカラーでキャリアが識別できればアルゴリズムなんて極論、見る必要が無くなるからです。

opsix Algolism

opsix は40種類のアルゴリズムが用意されていますが、あとからこのアルゴリズムのパターンをユーザーが追加出来るというのも新たな発想です。このアルゴリズムのパターンを見てわかるとおり、オペレーターのキャリアとモジュレーターが色分けされて表現されています。(これはopsix本体のディスプレイに表示されるアルゴリズムの表ではありません)

この色の違いが、OPARATOR MIXER に色分けされて光るので、関係性が一目でわかるようになっているのです。極論、FMシンセシスで重要なのはモジュレーター(変調)する青い箱(青いスライダーとツマミ)なので、その部分を操作することで劇的に音が変化します。逆にキャリアとなる赤いスライダーを操作すれば、最終的な音量が変化します。ミキサーの最終段階と同じ意味になります。

この関係がわかれば、キャリア(赤)で基本的なピッチ(周波数)(RATIO)や音量(LEVEL)を決定して、モジュレーター(青)で変調する周波数(RATIO)変調と変調量(LEVEL)をリアルタイムに操作して音を確認出来ます。

データエントリー

データの操作は最近のKORGではおなじみの小型ディスプレイに操作可能なパラメーターや数値、 波形などの豊富な情報が表示され、A~Fの6つのロータリーエンコーダーツマミのレイアウトと位置関係がリンクしているので直感的にとてもわかりやすいユーザーインターフェースになっています。

オペーレーターの切替やパラメータのページのチェンジ、アルゴリズムも表示されるので、迷うことなくターゲットのパラメーターを操作できます。また、オペレーターのPITCHやFILTER、EFFECTなどのエディットパラメーターもワンボタンで呼び出せるので、今までのFMシンセのエディットとは思えないスムーズなエディットが出来ます。

SEQUENCER/FAVORITES

opsixにはアルペジエーターと16ステップの6音ポリシーケンサーも搭載しています。ベロシティ、ゲート・タイムなど細かなシーケンスのエディットが可能で、最大6つまでパラメーターの動きを記憶するモーション・シーケンサーもあるので、音の時間的な変化やフレーズの変化を自由にコントロールすることも出来ます。

最も扱いやすいFMシンセサイザー

KORGのopsix、簡単に説明してきましたが、今まで登場してきたFMシンセサイザーの中で最も扱いすいハードウェアのシンセサイザーだと断言できます。

色分けやオペレーターごとに配置したスライダー、ツマミなどを採用することでFMシンセシスをリアルにコントロールする事が出来るユーザーインターフェースはとても秀逸です!あんなに扱いづらかったFMのエディットがいとも簡単に操作することが出来るので、初心者の方にもお勧めできるシンセサイザーだと思います。

デモ&レビュー映像では、FMシンセサイザーのパラメーターをリアルタイムにコントロールして音を変化させる様子を見ることが出来るので、是非その点に注目してみて下さい。

デモ&レビュー映像

販売情報

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