IK Multimedia iRig Keys I/O

ここに注目:

  • 全てを備えた軽量、コンパクトなコントローラー
  • オマケとは思えない豪華なバンドルソフト
  • これさえあれば、どこでも音楽制作できる

新たなコントローラー登場!

IK Multimediaから新しいコントローラー、iRig Keys I/O が発売されました。iRig Keys , iRig Keys Proに続き、iRig Keys I/O は、25Keyと49Keyの二種類がラインナップされています。名前からも十分その内容が想像出来る商品ですが、その仕様とパッケージングは、想像を遙かに上回るものでした!

I Rig Keys 25
I Rig Keys 49

レビューで使用したのは、49Keyのモデルです。演奏するにも、コントロールするにも、デスクに置くにも、ちょうどいいサイズの標準鍵盤、49鍵のモデルです。PCとの接続はもちろん、USBケーブル1本ですぐに接続が完了します。そのあたりは、以前からiRigKeyシリーズを出してきたIK Multimediaらしく、ユーザーフレンドリーな仕様になっています。

もちろん、iPhone, iPADにも直接接続可能な Lightning 接続用のケーブルも付属するので、バスパワーでiRig Keys I/Oからアプリのシンセサイザーなどをコントロールすることも出来ます。

※バスパワーが不足する場合は、乾電池(単3x4)または、別売りの電源アダプターを使用出来ます。

接続の様子とコントローラーの動作、仕様の概要はデモ&レビュー映像で見て下さい!

デモ&レビュー映像

いかがでしたでしょうか?デモ&レビュー映像の中でも触れましたが、iRig Keys I/O の機能と仕様を見てみましょう。

必要なコントローラーは揃っている

下の写真を見てもわかる通り、鍵盤数の違いによる横幅のサイズは違いますが、備えるコントローラーの数がほぼ、同じであることがわかります。

コントローラーの左より

  • タッチ・センシティブ・プログラマブル・コントローラー

    PITCH ピッチベンド
    MOD モジュレーション
    OCT トランスポーズ(25Keyは【ALT】で切替)
    PROG プログラム切替(25Keyは【ALT】で切替)

    ※初期設定時のアサイン
  • タッチ・センシティブ・ボタン
    【ALT】ボタンで切り替えが可能な4つのタッチ・センシティヴ・ボタン(25Keyは3つで、ロケーター用がありません)
  • 3桁の数値表示用LED
  • プッシュ・ノブ
    【ALT】でボリューム / データの切替え
  • タッチ・センシティブ・ノブ
    4つのノブを【ALT】で切替え
  • ベロシティ対応・マルチカラーパッド

もちろん、それぞれのコントローラーはユーザーが自由にアサインして使うことが出来ます。また、デザインがいいので25Key、49Keyどちらも一通りの種類のコントローラーを備えていながら、軽量でコンパクトに、このスペースで収まっています。

musictrackのデモ&レビュー映像では、タッチ・センシティブ・ノブにシンセサイザーのパラメーターであるフィルター、レゾナンス、フィルターとアンプのエンベロープを割り当てて使用してます。

iRig Keys I/O 最大の特徴

何と言ってもiRig Keys I/O の最大の特徴は、その名前からもわかる通り、I/O、オーディオ・インターフェースが付いていることでしょう。25Key , 49Key 共通のリアパネルを見てみましょう。

写真の左から

  • Power
    USB USB接続によるバスパワー
    バッテリー バッテリーパワー
    OFF パワーオフ
    DC IN 別売りのDCアダプター
  • DEVICE
    付属の専用ケーブルでUSB接続かiOSデバイスのLightning に接続します
  • ヘッドフォン・アウト
    ミニ端子なので、イヤホンに接続するなど、モバイル環境等の場合に重宝します。
  • OUTーLEFTーRIGHT
    オーディオ・インターフェースのステレオ・アウト端子
  • GAIN
    右側のINPUTに接続された入力ゲインを調整するボリュームツマミ
  • INPUT
    ギターやキーボードなどのフォーンや、マイクのキャノンにも対応するオーディオ入力
  • +48V
    INPUTに接続されたマイクに48V電源を供給するファンタム・スイッチ。プリアンプが内蔵されているので、コンデンサー・マイクでも接続することが出来ます。
  • ペダル入力端子
    サスティンペダルなどを接続出来ます。

このように、 iRig Keys I/O はオーディオ・インターフェースとしての役割も果たすため、入力、出力の端子と機能が充実しています。どんなユーザーでもこれだけ端子が揃っていれば、困ることはないでしょう。

使い方が良く考えられている

iRig Keys I/O は、パソコン、iOSデバイスの両方に対応し、音楽制作に必要な仕様、機能の条件を十分に満たしたオールインワンの商品です。

意外に便利だなと思った機能として、オーディオ・インターフェースとしては当たり前の機能ですが、ヘッドフォン・アウトのミニ端子があります。これは、鍵盤を弾きながら、いつも使っているミニジャックのイヤフォンを普通に繋げて音を聴くこというが出来ます。最近のiOSデバイスは、Lightningコネクターになっているので、これを変換しないと通常端子のヘッドフォンで音を聞くことが出来ない仕様ですが、このiRig Keys I/OとiOSデバイスを接続すれば、ミニ端子のヘッドフォン・アウトから音を直接聴くことが出来るので、当たり前のような事が、とても便利なことに思えました。また、iOSデバイス専用のスタンドも付属するので、まるで専用の譜面台か、ディスプレイが一体化した楽器のように扱うことが出来ます。

iOSデバイス専用スタンド
I Rig Keys 25

iRig Keys I/O は、ケーブル1本でデバイスと接続して、すぐに使用出来る簡単な設計になっていることから、DAW初心者にとっては面倒なインストールや配線、接続がいらず、とても優しいコントローラーです。

初心者に限らず、買い換え派や、iOSデバイス接続用のコントローラー、オーディオ・インターフェースとしても、良い選択肢になるでしょう。なにしろ、軽量コンパクト、PCとUSBケーブル1本で接続が完結するので、デスクトップのDAW環境をシンプルな環境にすることが出来ます。iOSデバイスを中心としたシステムでも、Lightningケーブル1本でつなげれば、どこにいても音楽制作環境を構築することが出来ます。

バンドルされるソフトウェア

オーディオ・インターフェースやコントローラーには、バンドルとしてデモ版であったり、簡易版もしくは価格が安めのソフトウェアが付属するものが多いです。

iRig Keys I/Oも、いくつかのソフトウェアがバンドルされてきますが、その内容は太っ腹としか言い様がありません。

SampleTank 3 Full Version

IK Multimediaを代表する超メジャーソフトウェアです。他社の製品では、SEやLEなどの簡易版、旧バージョンをバンドルし、アップグレードでこの製品版に移行するのが定石でしたが、ソフトウェアも販売しているIK Multimedia は、なんとフルの製品版を付けてきました!

  • 33GB以上
    21のカテゴリーに4,000以上のインストゥルメント
  • 2,500種類以上のドラム、パーカッション、グルーブ・コンストラクション・キット
  • 2,000種類以上の MIDIパターン

Miroslav Philharmonik 2 CE

これもIK Multimediaでは人気のオーケストラ音源で、ジャズの巨匠、ミロスラフ・ヴィトウスにより収録、制作されたライブラリー、Miroslav Philharmonik 2のCE版がバンドルされます。

  • 10 GB 16-bit / 44.1kHzサンプル
  • Miroslav Philharmonik 2から厳選された700以上ものインストゥルメント

※ 通常のミロスラフは

  • 58 GB以上のハイレゾ・サンプル (24-bit / 96kHz)

CE版とは言え、高品位で必要十分なオーケストラ音源をバンドルで手に入れることが出来ます。

※ iRig Keys I/O 25Keyには付属しません

Syntronik Pro-V

IK Multimediaで話題の新製品、Syntronikのライブラリーから、往年のプロフェットサウンドのライブラリーシリーズ、Pro-V(Prophet-5 と Prophet-10のサウンドライブラリ)がバンドルされます。Syntronik 単体の音源としても、SampleTank3の拡張音源としても読み込むことが出来る優れものです。

Syntronikは、Free版も出ているので、それと併せて使用するのも良いかもしれません。

T-RackS 4 Deluxe

Vintage Tube Compressor Model 670
Vintage Tube Program Equalizer
Opto Compressor
Brickwall Limiter
Linear Phase Equalizer
Classic Compressor
Classic MultiBand Limiter
Classic Clipper
Classic Equalizer

T-RackS 4 Deluxe は、6つのダイナミック系、3つのEQがセットになった、ハイエンドのミキシング、マスタリング・プラグインです。現在は、バージョンが5に上がり、一つ前のバージョンのパッケージになっているようですが、内容的には十分すぎる、プロ仕様のプラグインシリーズです。

  • Vintage Tube Compressor/Limiter Model 670 
  • Vintage Tube Program Equalizer 
  • Opto Compressor 
  • Brickwall Limiter with intelligent, multi-algorithm operation 
  • Linear Phase Equalizer
  • Classic T-RackS Compressor 
  • Classic T-RackS Multi-band Limiter
  • Classic T-RackS Clipper 
  • Classic T-RackS Equalizer

オーディオ・インターフェースのINPUTにマイクを接続して、歌やギターなど外部の音を録音をするのであれば、EQとコンプは必須なプラグインなので、これはありがたいバンドルです。

iOSアプリ

SampleTank for iOS
Syntronik Free for iOS

iPhoneやiPADで動作するアプリも付属します。これもまた、本格的なアプリがバンドルされているので、すぐに使うことが出来ます。

  • SampleTank Full
    アプリ版のSampleTankもFullバージョンです。
  • Miroslav Philharmonik 2 collection for iOS(iRig Keys I/O 25Keyには、付属しません
  • Syntronik for iOS
    これはバンドルと言うより、もともとフリーで提供されています。デモ&レビュー映像では、このFree版を使用しています。

※ バンドルソフトは、レビュー執筆時、2018年1月現在の内容です。25Key,49Key、それぞれ実際の内容と異なる場合があるので、最新の内容はメーカーの商品ページにて確認するよう、お願い致します。

凄いパッケージング

軽量コンパクトなデザイン、コントローラー、オーディオ・インターフェース。これだけの仕様と機能を持ち、とてつもない内容のバンドルソフトをパッケージしたiRig Keys I/O。その価格にも、驚く程コストパフォーマンスが高い商品だと思います。何しろ、バンドルソフトの総額だけでも日本円にして、97,000円相当(iRig Keys I/O 49の場合)という、驚きのバリューです。

また、デモ&レビューでいつも使用している小型で高音質のモニター、iLoudスピーカーも使うことで、かなり省スペースなデスクトップ制作環境を実現することが出来ます。

初心者の方、買い換え、2台目、乗り換え・・・全てのユーザーが満足する内容とパッケージングなので、是非お勧めします!

iRig Keys I/Oの販売情報

製品情報
IK Multimedia iRig Keys I/O

価格

さらにおすすめ

Nektar Technology Impact GXP88

Nektar Technology から本格的な88鍵のMIDIコントローラー、 Impact GXP88 が発売されました。Nektar Technology と言えば、musictrack でも Impact シリーズや Panorama シリーズを紹介してきましたが、様々な...

Quicco Sound mi.1 Cable

以前、musictrack で紹介した Quicco Sound mi.1 の後継、 mi.1 Cable が出ました。旧モデルから大幅に機能がアップされて新たに登場した mi.1 Cable を紹介します。

KILOHEARTS Phase Plant

KILOHEARTS のモジュラー型シンセサイザー、Phase Plant です。Phase Plant を使ってみて思ったのは、メーカーが言うモジュラー型と言うよりも、ヴァーチャル・アナログ/デジタル方式のサウンド・ジェネレーター(オシレーター)を搭載し、エフェクトとモジュレー...

Steinberg CC121

こういうコントローラーを待っていました!やるぜCC121! 「CC121」は、スタインバーグとヤマハの共同開発によるCubase専用コントローラー。ソフトウエアの雄“スタインバーグ”の抜群のアイディアと、ハードウエア製造の雄“ヤマハ”がコラボすると、このような素晴らしいプロダクツ...

YAMAHA MOTIF-RACK XS

MOTIF-XSを日頃愛用している私としては、「MOTIF-RACK XS」はラック音源としてのバリューをどう見せてくれるのか、とても気になっていました。 MOTIF-XSがMOTIF-ESと比較して音色クオリティ、機能が2倍以上アップしていたので、MOTIF-RACK ESのよ...

Behringer DeepMind12

コストパフォーマンスが高いさまざまな音響製品を世に送り出してきたbehringerから、初のシンセサイザー、それもいきなり本格的な12ボイス、リアルなアナログのポリフォニック・シンセサイザーが登場しました! アナログ方式のシンセサイザーが密かにブームな現在、12音ポリフォニックで...

もっと記事を見る

page top