KORG OASYS

KORGが誇る国産最高峰のワークステーション・シンセサイザーOASYS。オープン・アーキテクチャー・シンセシス・スタジオの頭文字から取ったその名の通り、様々な音源方式やサウンドが進化し続けるシンセサイザーです。

まずは、OASYSが搭載する音源方式の説明から。音源方式は、出荷時の音源方式に加え、OSのアップグレード、オプションソフトウェアの追加をすることによって、様々な音源方式を搭載することが出来ます。

HD-1 High Definition Synthesizer
ウェーブ・シーケンス、アドバンスト・ベクター・シンセシスなどを採用したPCM音源

AL-1 Analog Synthesizer
アナログ・モデリング音源

CX-3 Tonewheel Organ
トーンホイール・オルガン・モデリング音源

これらのシンセシスに加え、OSをアップグレードすることによって、

STR-1 Plucked String
フィジカル・モデリング(物理モデル)技術をベースに最新テクノロジーを導入した打弦/撥弦系の物理モデル音源

これが標準搭載されます。

その他、オプションのエクスパンジョン・インストゥルメントを追加することにより

LAC-1 Legacy Analog Collection
コルグ独自のモデリング技術CMT(Component ModelingTechnology)を駆使した、真のモデリング・サウンドを実現したKORG Legacy Collection のMS-20、PolysixをOASYS上で再現し、さらにOASYSならではのチューンナップを行ったMS-20EX、PolysixEX として再構成した音源。

EXi MOD-7 Waveshaping VPM Synthesizer
コルグの名機Prophecy、Z1などのVPM(Variable Phase Modulation)アルゴリズムのテクノロジーをベースにした最新のVPMシンセシス音源。

EXs3 Brass & Woodwinds
高品位BrassとWoodWindのPCMサンプルとプログラム、コンビネーション。

どうでしょう?この音源方式の数々・・・現時点でKORGが実現してきた音源方式のほとんどを搭載しています。

それらを駆使した音の数々は、文章では表現しきれないほどのクオリティとプリセット数です。

これらの先進的な音源方式をコンシューマ向けに提供しているのが、M3シリーズです。M3の拡張はPCMサンプルベースになりますが、OASYSミニと言ってもいいでしょう。確かに、OASYSの機能を受け継いでいるので、違和感なくM3も使うことが出来ました。

音源方式以外に特徴があるのは、初代KARMAシンセサイザーの機能を進化させた、OASYSのKARMA機能。KARMAとは、近年のワークステーションには必ずと言っていいほど搭載されているアルペジオフレーズの機能で比較してみると、わかりやすいと思います。

一般的なアルペジオフレーズは、あらかじめ決められたパターンに従って、ノート情報や様々なイベント情報がコントロールされる「定型雛形パターン」ですが、KARMAはそれらのフレーズ、演奏データにランダム性、リアルタイム性が加わっています。KARMAエンジンがフレーズに対して与えられた情報を元に、瞬時に計算し、フレーズを生成して再生します。これらをうまく設定、コントロールすることによって、思いもしないフレーズやパターン、音色が生成されます。

このKARMAモジュールがコンビネーションモードでは4基も搭載されているのです。単純に、Drums,Bass,Guitar,Keyboardなどのバック演奏を自動的に瞬時に生成、演奏してくれるわけです。

もちろん、その演奏情報は鍵盤を押さえたキー情報やKARMAコントロールのスイッチ、スライダーなどにより、リアルタイムに生成、コントロールされるのです。

まずは、デモ演奏とOASYSの高品位な音をお聴き下さい。

デモ映像の冒頭は、KARMAによって生成されたバッキング演奏を元にデモ演奏しています。鍵盤上部の8つのPADには、あらかじめ登録したコードのノート情報が登録されています。これを駆使することでフレーズを生成することも出来ます。

これらの高品位なサウンドに加え、搭載されているエフェクター群も高品位なのです。空間系の音抜けや質感、効きの良いモジュレーション系、ダイナミック系、その他マスタリングエフェクトなど、どれもが高品質でサウンドに更なるカラーを彩ってくれます。

また、OASYSはワークステーションと言う名の通り、シーケンサーを搭載しています。MIDIシーケンサーのみにとどまらず、オーディオレコーディングも可能なシーケンサーで、制作後のミックス、マスタリング、CD作成まで、全てをこの一台でまかなうことが出来るモンスターワークステーション。これが、KORGのOASYSです。

OASYSのバーチャル・インターフェース・パネルが公開されているので、ぜひその機能や仮想オペレーションをチェックしてみてください。

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