GarageBand '09

「GarageBand’09」は、アップルのiLife’09に梱されている音楽ソフトウエア。 もちろん、最新のアップル社コンピューターにはプリインストールされています。 すなわち、考えられないほどの超ハイコストパフォーマンス!! 初期のGarageBandは単なる初心者用音楽制作ソフトウエアでしたが、この「GarageBand’09」は尋常じゃない進化を遂げていました。 これはまさに、作曲、レコーディング、練習スペースを備えたミュージックスタジオです!!

それでは、その詳細を見ていきましょう。


どうです、このシンプルな画面!上部はトラック画面。水色はオーディオで、緑色はMIDIなのですが、そんなことは全く気にする必要はありません。 下部には選ばれたトラック・データが現れます。オーディオトラックが選ばれているので、波形が出ていますね。 右半分は選ばれたトラックの詳細情報が表示されていますが、他にもフレーズを選ぶ際のブラウザーを表示できます。(画面右下のアイコンで表示を切り替えます。) 最下部は、録音、スタート、早送り、巻き戻し等のボタンや小節表示等のインジケーター、マスターボリュームなどがあります。 基本的にこれだけ!!
では、曲作りスタート!

まずは、フレーズを聞いてみましょう。右側をブラウザー表示にします。

キーワードとして、楽器名はもちろん、明るい/暗い、リラックス/激しい、などもありカンタンに目的のフレーズにたどり着けるでしょう。 フレーズ名をクリックすれば試聴できます。気に入ったらトラック上にドラッグ&ドロップ。

フレーズの右端をドラッグしながら右側に動かすことで長さを調節できます。 この例だと、Drum Kitのトラックはオーディオ・データ。Acoustic BassのトラックはMIDIデータです。

特にMIDIデータは下記のようにピアノロールでの表記が可能です。

もちろん、スコア表示も可能。

このスコア表示、精度がかなり高く、普通に何の違和感もない譜面です。 (実はこの何気ないスコア表示技術はただものではないのです。内部事情に詳しい氏家が語る!)

内蔵されているソフト音源のクオリティも素晴らしく、MIDIキーボードを接続すればすぐにスタンバイOKなのですが、MIDIキーボードを接続しなくても、しっかり仮想キーボードも用意されています。

「ミュージックタイピング」という名称ですが、マック上のキーボードでも演奏・入力が可能です。

さらに、オーディオ・レコーディングのクオリティもスゴすぎです。これ見てください。

巷のギターアンプ・シミュレーター顔負けのギタートラック専用アンプシミュレーター+ギターエフェクターを搭載しています。

もちろん、空間系エフェクターもハイクオリティ。

ムービー用トラックまで搭載しています。 右側のブラウザーからムービーファイルをドラッグ&ドロップするだけ。

ホント、あっという間に、超高品位な音楽が出来ちゃいます。できた曲はiTunesに送信したり、ダイレクトにCDにしたりと、至れり尽くせり。

今回の「GarageBand’09」のすごいところは、楽器のレッスン機能まで盛り込んでいる点です。

ギターのレッスンでは、実際のフレット画面とコード譜面で多角的にギター奏法を取得できます。

キーボードレッスンでも鍵盤、スコア、映像がリンクしているのでとても分かり易い。

しかも、これらのレッスンは無料でダウンロードできます。

さらに、スティングやノラ・ジョーンズなどの超有名アーティストによるレッスンも有料(\480!安い!)でダウンロード可能です。

練習スタジオ機能もスゴイ!

これは「Magic GarageBand」という名称がついていますが、音楽ジャンルを選ぶことで、そのアンサンブルを再現したステージが現れ、スポットライトを浴びて演奏ができます。

この伴奏がよくできていて、私も時間を忘れて長時間弾きこんでしまいました。メッチャ楽しい!!先程のレッスンで使用している伴奏やこの「Magic GarageBand」での伴奏も、実はユーザーには見えない形で、GarageBandそのものが起動しています。右下にある「GarageBandで開く」ボタンを押すと、その伴奏を構成しているトラックとともに通常の「GarageBand’09」の画面があらわれます。

TIPS

なんと「GarageBand’09」では、内蔵ソフト音源の他にも、マック内にインストールされているAudioUnitフォーマットのソフトシンセにも対応しています。これで音源は無限といえますね。

下図はソフト音源としてArturiaの「Analog Factory」を選んだ状態です。

このように、「GarageBand’09」、私も完全にハマってしまう程のポテンシャルを秘めています。 初心者はもちろんDTMエキスパートの方々もぜひトライしてみてください!

ちなみに私、ギターレッスンをすべて受講したのですが、いまではプロ級だよ(ホントかよ)! ! ムービーで、いかに私がハマってしまったかを見てください(笑)!

さらにおすすめ

Waldorf blofeld

Waldorfと言えば1980年代にウェーブテーブル方式のシンセサイザーであるPPGWAVEをこの世に送り出し、今もなおその独特なモーフィングサウンドはPCM音源等で再現されています。 PPG以降、ウェーブテーブル方式も進化を遂げ(MicroWave, MicrowaveII...

Behringer DeepMind12

コストパフォーマンスが高いさまざまな音響製品を世に送り出してきたbehringerから、初のシンセサイザー、それもいきなり本格的な12ボイス、リアルなアナログのポリフォニック・シンセサイザーが登場しました! アナログ方式のシンセサイザーが密かにブームな現在、12音ポリフォニックで...

Arturia Analog Experience THE PLAYER

さて、今回紹介するのはアートリアの「Analog Experience THE PLAYER」です。斬新なアイディアによるユーザーインターフェイスとウォームで太いアナログシンセ・サウンド、しっかりしたキーボードコントローラーに惚れぼれしてしまいました。 さらに値段に超ビックリ!(...

MT-1 EX

まさにシンプル。アナログシンセの仕組みがカンタンに理解できるインターフェイス。 以前、紹介したミュージックトラックが作ったソフトシンセ「MT-1」は、DTMビギナーにも大好評で、「なんと分かり易い」、「アナログシンセの仕組みがよくわかった」などの嬉しいご意見をたくさんいただきま...

SONAR V-STUDIO 100

音楽制作におけるハードウエアとソフトウエアの融合が、スゴイ完成度、かつリーズナブルな価格で実現してしまったSONAR V-STUDIO 100。今回も私、どっぷりハマってしまいました。 その特長を3ポイントでまとめると、 高品位オーディオ&MIDIインターフェース、デジタルミキサ...

moog minimoog

今回紹介するプロダクツは、アナログ・シンセサイザーの超定番”minimoog”です。私が初めて買ったシンセサイザーということもあり、思い入れのメッチャ強いプロダクツでございます。 minimoogはモーグ社が1971年に発売したアナログ回路による単音シンセサイザー。 minim...

もっと記事を見る

page top