Expressive E Touché

ここに注目:

  • 木を使った新感覚デザイン
  • 直感的に音をコントロール
  • ソフトウェアもハードウェアもコントロール可能

今までシンセサイザーのコントローラーと言えば、鍵盤やパッド、ツマミ、タッチセンサーなど、機能的にも「ほぼ」出尽くした感がありました。ところが今回、フランスのベンチャー起業である「Expressive E社」が、今までに無い形状と素材で動作するコントローラー「Touché(トゥシェ)」を発売しました!

音源を外部に託し、コントローラーを使ってシンセサイザーの音を操そのサウンドと機能を紹介します。

Touchéのデザインと機能

メイン・コントローラー部

「Touché(トゥシェ)」メインのコントロール部分はスキンと呼ばれ、なんと木製で出来ています。使用する時は、ここに手を添えて操作する仕組みになっているのですが、まず感じるのは手を添えた時のその感触です。

手の平を添えて操作すると言う事は、まず最初にその質感が感覚的に伝わってくると思います。そこで木製という自然素材がいかに、人間の手に馴染みやすいかという事を改めて感じました。

スキンの下に埋め込まれたシリンダースライダーとと呼ばれるセンサーが手の動作を感知して接続されたMACに伝え、音源をコントロールするという仕組みになっています。本体の動きと仕組みはなかなか説明しづらいので、木製部分を取り外したメーカーサイトのイメージ図とデモ&レビュー映像でコントローラーの仕組み、動きや作りをお伝えします。

メカニカル・イメージ

エンコーダー部

コントローラー手前には、感度を調整するプッシュ式のエンコーダーがあり、LEDを見ながらビジュアル的に感度を設定出来ます。プッシュ式のエンコーダーは、コントロール操作中の音源のサウンドパラメータをホールドして固定することも出来ます。

左右のボタン

エンコーダーの下には、プリセットの切り替えボタンが左右に用意されています。このボタンによって、ライブパフォーマンス中でもコントローラーだけでホストPCの音源のプリセットを切り替えることが出来ます。また、Touche単体で使用する場合には、このボタンで内蔵メモリーによるセッティング切り替えに使用します。

付属するソフトウェア「Lie(リエ)」と「UVI Workstation」

Touché(トゥシェ)にはコントローラーの設定やソフトウェア音源を制御する為の専用ソフトウェア「Lie(リエ)」が付属します。Lieは、プラグインホストとして、VST、AUのプラグインとしてDAW上で動作します。

Lieの主な機能

  • 感度のカーブ設定
  • コントロールチェンジのマッピング
  • スピード
  • 最小/最大値の設定
  • CV電圧設定
  • 内蔵メモリの設定 など

このほかにも、使用する音源のアサインやプリセットのマネージメントなど、Touchéの設定は全てこのLieのソフトウェア上で行います。

現在対応しているDAW ※2017.09時点

  • AbletonLive
  • Steinberg Cubase
  • Logic Pro

付属する音源

Toucheには、UVI Workstationが音源として付属します。プリセットもTouche専用となっていて、プリセットが多数用意されています。このUVI Workstationは、通常のAU,VSTとしても使用出来ますが、Toucheを使用する場合には、「Lie(リエ)」をホストプラグインとして、LieからVSTとして読み込むことで使用することが出来ます。プリセットサウンドはデモ&レビュー映像で紹介しているので、そちらで確認してください。 

インターフェースとの接続方法

電源/MACとの接続

Toucheは、現時点でAPPLE社のMACとの接続のみ対応しています(2017.09時点)。接続にはUSBケーブルを使用して行います。Toucheへの電源供給はUSBケーブルでを行われ、Lieを経由してコントローラーの設定やソフトウェア音源との接続を行います。

MIDI制御

Toucheは、スタンドアロンで使用することも想定しています。ToucheとMIDI接続可能な楽器の接続は、付属のMIDI IN/OUTのインターフェースケーブルを使用して接続します。MIDI接続することで、MIDI機器の音は、Toucheから送信されるMIDIコントロールチェンジ信号でコントロールすることが出来るようになります。デモ&レビュー映像では、YAMAHAのRefaceをMIDI接続してデモを行っています。

CV制御(アナログ信号)

Toucheのもう一つの特徴は、MIDIだけではなく、CVによるコントロールも出来ることです。CVによるコントロールを可能にすることで、操作可能な音源の幅が一層広がることになります。具体的には、最近流行のCV/GATE付きのアナログシンセサイザーやガジェット系シンセサイザー、EURORACKなどのモジュラーシンセサイザーを、この最新のコントローラーで制御出来ることになります。デモ&レビュー映像では、KORG MS20 miniを使用して紹介しています。

※グランドループ: MACとToucheをアナログ機器(シンセサイザー)に接続して、CVによるコントロールを行う場合、電源の供給方法によりバックグラウンドノイズやハムノイズが発生します。これを避けるため、Toucheに付属する二股になったUSBの電源用ケーブルを使用することで、不要なノイズを解消することが出来ます。デモ&レビュー映像では、このケーブルを使用せずに撮影してしまったため、音声に若干のノイズを拾ってしまっています。

デモ&レビュー映像

Touchéは、直感的にさまざまな種類の機器のサウンドをコントロールすることが出来ます。そのサウンドには複合的に音質や音色の変化がリアルタイムで与えられることから、ライブなどのパフォーマンスでは、今までに無い方法で音を操る事が出来るでしょう。

Toucheは、実際に手に取って操作してみることで操作のスムーズさが伝わると思うので、ぜひ店頭で触れてみることをお勧めします。

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