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YAMAHA YC61
- 2020/06/12
- English version is available!
ここに注目:
- 新たなステージキーボード、YC61 登場
- VCMテクノロジーによる完璧なオルガンサウンド
- ステージに必要なサウンドは全てYC61の中に!
ヤマハから新しいステージキーボードが発売されました。YC61・ステージキーボードです。YC と言えば、数年前にrefaceシリーズのYCオルガンが先に発売されていましたが、今回はYC61、フルサイズ61鍵のステージキーボードとして登場しました。
リアルなオルガンサウンド
YCシリーズと言えば、ヤマハが60年代後半からYC-45Dなど代表的なコンボオルガンとして商品化してきた有名なオルガンシリーズのモデル名称です。数年前、そのYCがrefaceシリーズで復活しましたが、ミニ鍵盤でOrgan Flute音源という方式でした。
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YC61のユーザーインターフェース
YC61のユーザーインターフェースは、先に発売されているCP88/CP77シリーズ同様、パネル上に音源やエフェクト、コントロールがセクションごとにまとめられて、非常に見やすく、わかりやすいので、プレイヤーは演奏に専念することが出来るようになっています。また、操作しているツマミやボタンの位置はLEDによって現在の位置が示され、また高解像度のLCDディスプレイに情報が表示されるので、今までキーボードを触っている人であればマニュアルがなくてもすぐに使用出来る程のわかりやすさになっています。
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オルガンセクション
オルガンタイプ
今回発売されたYC61の音源方式は、新たに開発されたオルガン用のVCM(Virtual Circuitry Modeling )オルガンが搭載されたいます。VCMテクノロジーは、今までもビンテージのエフェクト回路や楽器の回路などをリアルに再現してきたヤマハの技術で、そのVCMテクノロジーによってオルガンサウンドの音源、VCM ORGANが開発されました。
オルガンと言っても、そのサウンドはメーカーや機種、モデルによって様々な発音方式やサウンドがあります。
VCM ORGAN
YC61は、VCMを使った3種類(3つのタイプのハモンド系)のトーンホイールオルガンを搭載。また、メーカーの資料でVCMオルガン音源は、ビンテージオルガンの様々な特徴を再現しています。
• 鍵盤、トーンホイール、ドローバーをつなぐマトリクス回路による、和音を弾いたときのハーモニー
• 真空管回路に基づく、存在感のあるパーカッションサウンド
• 電気回路の解析に基づくキークリック、リーク音
• 真空管プリアンプによる音の歪み
• スキャナー・ビブラート回路によるビブラート/コーラス効果
• エクスプレッションペダルの操作による周波数特性やドライブ量の変化
• 詳細パラメーターを調整することで、経年劣化などの個体差を表現
それぞれの音の違いは、デモ&レビュー映像で紹介していて、その違いもはっきりわかるので、ぜひチェックしてみて下さい。
FM ORGAN
PCM・サンプリングではなく、8オペレーターの本格的なFM音源を使って作られた3種類(サイン波のオルガン系、VOX系、ファルフィッサ系)のコンボオルガンを搭載。
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ドローバー
オルガンのサウンドメイクに必須のドローバーは、LEDを備えた8本のドローバーでそれぞれの倍音の量を視覚的に確認しながら混ぜ合わせることが出来ます。
ビブラート/コーラス/パーカッション
オルガンサウンドとロータリースピーカー、もう一つオルガンサウンドをリッチにするエフェクトがコーラス・ビブラートです。VCMオルガンタイプの時、それぞれ3種類のコーラス・ビブラートを使用することが出来ます。
また、オルガンサウンドのアタック部分を強調するパーカッションもVCMオルガンタイプの時に使用することが出来ます。パーカッションは、音量、音の減衰、2nd,3rdの倍音を設定することが出来ます。
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VCM ROTARY SPEAKER
オルガンと言えば、音が出力されるロータリースピーカーもそのサウンドの要素の一つで、ここがちゃんと鳴らないとリアリティも半減してしまうほど重要なオルガンサウンドの一部です。
YC61は単なるスピーカーのシミュレーションではなく、ロータリースピーカーの構造そのものを VCM で再現して搭載しています。ロータリースピーカーは、クリアなサウンドタイプのスピーカーから、歪みの強いトランジスター・プリアンプを接続した2つのタイプがあります。
ロータリースピーカーのホーンとローターの回転スピード、低速、高速のスピードとその時間、スピーカーノイズ、その他にも多彩なパラメーターを再現し、簡単にコントロールすることが出来るようになっています。また、エフェクトとは別に、オルガン・プリアンプのゲインのコントロール出来ます。これは、オルガンの筐体内のプリアンプの調整用ネジによる歪みの変化をモデリングしているという細かさです。
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キーボードセクション
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YC61はステージキーボードなので、オルガン以外のサウンドも内蔵しています。キーボードセクションは、アコースティックピアノ、エレクトリックピアノ、シンセサイザーサウンドなど、あらゆるジャンルの音楽に対応可能なハイクオリティーなサウンドを備えています。
アコースティックピアノ
ヤマハが誇るプレミアムコンサートグランドピアノサウンド、CFX、S700のサウンドを搭載。その他にもC7やU1 アップライトピアノなど、キャラクターの異なるピアノサウンドを搭載しています。
エレクトリックピアノ
年代別にキャラクターの異なるRhodes系やWurlitzer系のエレクトリックピアノから、YAMAHA CP80 エレクトリックグランドピアノを搭載しています。
リアルFMエレクトリックピアノ
YC61は、FM音源を内蔵しているので、PCMサンプリングではなく本物のFM音源で作られた本格的なFMエレピサウンドを演奏することが出来ます。
シンセサイザーサウンド・Other
シンセリードからストリングス、ベース、ブラス、アナログシンセサイザー系など、ステージキーボードとして必要なサウンドは全て揃っています。
これらのキーボードサウンドは、4つのゾーンを使い分けてオルガンサウンドとスプリットやレイヤーしながら演奏することが出来ます。
エフェクト・セクション
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エフェクトセクションも目的の操作がしやすいよう、セクションやスイッチ、ツマミがわかりやすくレイアウトされ、LEDで現在のツマミ位置などがわかりやすいように考えられています。エフェクトはインサーションエフェクト2系統を、SPEAKER/AMPセクションは、スピーカーやアンプの選択やセッティングを、REVERB、MASTER EQUALIZERもオン・オフ、かかり具合など、プレイ中でも操作出来るほどわかりやすい作りになっています。
デモ&レビュー映像
ムービーでは、YC61の機能の紹介やサウンドの紹介、またあの迷曲のあのサウンド!的な、アーチストが実際に使用していたサウンドをシミュレートしたプリセットで演奏しています。ぜひ、YC61ステージキーボードのハイグレードなサウンドと使いやすさをチェックしてみて下さい。
ムービーで使用しているプリセットは、YAMAHAの提供するサービス、Soundmondo にて無償で公開、提供されています。