Quicco Sound mi.1 Cable
- 2020/08/27
- English version is available!
ここに注目:
- MIDIケーブルとはおさらば!
- 大幅に機能アップしたワイヤレスMIDIインターフェース
- これでハードウェアシンセを手元に置かなくても大丈夫
以前、musictrack で紹介した Quicco Sound mi.1 の後継、 mi.1 Cable が出ました。旧モデルから大幅に機能がアップされて新たに登場した mi.1 Cable を紹介します。
mi.1 Cable の特徴
mi1.Cable の大きな特徴はやはり、今まで機器の接続、同期に使っていた MIDIケーブルが一切必要なくなると言う事でしょう。
ケーブルが無くなるという事は、極端なことを言えばMIDI機器(ここではキーボードまたはデスクトップ型のシンセサイザー、モジュールを想定)をケーブルの届く範囲に置かなくても良くなり、配線もスッキリすると言う事です。
MIDI機器を所有しているとどうしてもケーブルによる配線の煩雑化や場所を考えて設置しないと行けなくなるなど、音楽制作のデスク周りの環境に大きく影響を与えていたので、MIDI接続で音を出す機器をどうしても使わなくなってしまうようなことがあり、押し入れにしまったままの状態になっていたと思います。
また、最近はデスクトップタイプのシンセでUSB接続、PCでエディットが可能なので、リモートで操作出来るようにはなってきたものの、USBケーブルの長さの問題やUSBのスロットの問題など、いずれにせよケーブル問題がつきまといました。
mi1.Cable はこれらの問題を一気に解決してくれます。
もちろん、オーディオインターフェースにMIDIのIN/OUTが付いているものなら、DAWもしくは、USB接続されたMIDIキーボード/コントローラーからDAWを経由、オーディオインターフェースのMIDIポートからMIDI機器に向けてMIDI情報を飛ばすことも出来ます。
例えば、しまってあったビンテージのアナログシンセ(MIDIインターフェース付きの)にDAWからMIDI情報を送信して、アナログシンセサイザーをコントロールすることだって出来ます。(オーディオアウトのシールドは有線ですが…)
mi1.Cableの特徴
・低レイテンシー
無線を使用した機器はどうしても有線と比較して情報の遅延が発生します。
mi1.Cable は、Bluetooth通信を使っていながら遅延が5msと、超高速通信でMIDI情報のやり取りが出来ます。5msって、人間が約1.7メートル離れて会話するときの遅延に相当するらしいです。
・正確なタイミング
MIDIイベント毎にタイムスタンプを付けてデータを送信して、受信側でタイミングを補正する方式になっているので、より、正確なタイミングでデータの送信が出来るようになっています。
・電源不要
無線のアダプターに電源が必要だったら本末転倒ですよね。もちろん、MIDIコネクタの微弱な電源で動作するようになっています。
・接続にセットアップが不要
通常のBluetooth機器だと、送受信機器同士のペアリングが必要ですが、mi1.Cable はペアリングしてから出荷されるので、面倒なペアリングをすることなく、すぐに使用することが出来ます。
2種類の接続方法
mi1.Cable には、使用する状況によって2つの接続方法があります。
・レイテンシ重視の接続
キーボード演奏時など、リアルタイムでレイテンシを最小限に抑えたい場合のMIDI接続があります。平均で5msの低レイテンシでMIDIデータの送受信が行われるので、リモートプレイなどにはこの接続方法が合っています。
・タイミング重視の接続
シーケンサーからのデータ送信等で、タイミングを重視してズレを最小限に抑えたい場合、この接続方法が推奨されます。
このように、mi1.Cable には色々と接続する環境によって性能を分けられるよう、考慮されています。もちろん、MIDIは団体の規格ですが、その規格に沿っていても互換しない機器もあるので、その点はメーカーのサイトでチェックする必要があります。
もう一つ、MIDI端子はほとんどの場合バックパネルにあるので、アダプタのー大きさもとても重要になってきます。mi1.Cable はとても小さく、邪魔にならないほどの高さで出来ているので、その点もとても良いと思います。
デモ&レビュー映像
デモ&レビュー映像では、mi1.Cableの機能の紹介と実際にMIDI機器を接続してその性能を検証、紹介しています。是非チェックしてみて下さい。