第3回 ROLAND GAIA SH-01 応用プログラミング編

今回は、GAIAシリーズの最終回です。

1回目のGAIAの概要、2回目の音作りの基本に続いて、今回はTONEを使った、より高度な音作りとエフェクターの活用などを見ていきましょう。

3つのTONEで音作り

今回のポイントである「TONE」ですが、パネルの左サイドにあります。

赤く点灯時にONとなり、SELECTが緑のTONEが実際のパネル上でエディットしているTONEとなります。3つのTONEを使用する事で、GAIAは3×オシレーター、3×フィルター、3×アンプ、3×LFO、9×エンベロープという大規模モジュラーシンセサイザー並の強力なシンセサイザーとなり、太い音はもちろん、3つのTONEを全く違う音にすることで緻密な音作りが可能なのは言うまでもありません。

DVDの中でも詳しく説明していますが、TONE COPYを利用してTONE1とTONE2を全く同じ音に設定し、TONE1のDETUNE(音程の微調整)を動かすだけで、広がり感のあるうねりがあらわれ、俄然サウンドが気持ちよくなっちゃいます。

さらにGAIAの裏技、SHIFTを押しながらDETUNEをまわすとTONEのパン(定位)を設定できるので、TONE1を右目一杯、TONE2を左目一杯にすることで、ステレオ感のある抜群のパッド・サウンドとなります。

さらに、TONE1とTONE2の間で、SYNC(シンク)やRING(リング)のモジュレーション(変調)をかけることができ、複雑な倍音変化をつくることができます。

TONE1のオシレーターにピッチ・エンベロープをかけた状態でTONE2にシンク(同期)させると、フィルターの変化では絶対に出ない複雑で過激な倍音変化があらわれ、ディストーション・ギターのような音色がつくれます。またRINGモジュレーションにより、金属音も可能です。(映像でチェックすべし!)

強力なエフェクト・セクション

GAIAのエフェクトは、

歪み系
ディストーション、ファズ、ビット・クラッシュ

モジュレーション系
フランジャー、フェイザー、ピッチ・シフター

ディレイ系
ノーマル、パンニング

残響、その他
リバーブ、ローブースト

5系統もの豪華仕様です。当然それぞれに最適化されたコントロールとエフェクト量をノブで設定できます。

もの凄く過激にも使うもよし、味付け程度に上品に使うもよし、という柔軟に対応できるエフェクトといえます。

EXT INでDJプレイ

外部入力
ミニ・ステレオ端子に携帯型音楽プレイヤーをつなぎ、GAIAとミックスして出力できます。

センターキャンセル
CENTER CANCEL(センター・キャンセル)機能で、中央に定位しているボーカルや、音像の広いドラムなどを消すこともできます。

キャンセルのタイプも2種類用意されています。

外部入力の応用

携帯プレーヤーなどから外部入力に曲を入力し、曲のテンポに合わせてTAP TEMPOボタンを叩けば、アルペジオ音色はバッチリ携帯プレイヤーの曲にテンポに合うので、DJ的プレイも思いのままですね。

その他の機能

D-BEAM

もちろんGAIAには、ローランドのシンセではお馴染みの「D-BEAM」が搭載されており、ピッチ、ボリューム、エフェクトをコントロールできます。

ボタン点滅状態では、TR909系のバスドラやオーケストラ・ヒットのPCMも鳴ります。

PHRASE RECODER

PHRASE RECODER(フレーズ・レコーダー)で、自分で弾いたフレーズの録音/再生もできます。

GAIA SYNTHESIZER SOUND DESIGNER(別売りソフトウエア)

なんと、GAIAの音づくりをWindows/Macintoshでフル・コントロールでき、音色作成のプロセスを記録/再現可能な専用サウンド・デザイン・ソフトウェア「GAIA SYNTHESIZER SOUND DESIGNER」が、別売りソフトウエアとして登場しました。

3つのTONEが縦に整然と並び、見るからにエディットしやすそうなデザインです。やはりすべてのノブ、スライダーの位置が把握できると音作りの効率も大いに向上するでしょう。

アクション・リスト

さらにスゴいのが「アクション・リスト」で、音づくりのプロセスを記録し連続して操作手順を再生することができるのです。

このアクション・リストを使えば、サウンド・メイキングのお手本となるプロセス・データを元にして、音づくりを一から学ぶことができます。

ウェーブ・ビューワー

さらに、シンセ・サウンドをグラフィカルな波形でリアルタイム表示できるウェーブ・ビューワーも搭載しています。これは楽しい!

さて、3回にわたって行なったGAIA特集、いかがでしたか?

ほんと、GAIAでアナログ・シンセサイザーの原点を顧みる事ができて私自身とても新鮮でした。

みなさんも、シンセサイザーとしての可能性と楽しさを満載したGAIA SH-01で、快適なシンセライフをおすごしください!!


さらにおすすめ

ROLAND D-50

80年代の初頭から始まったシンセサイザーのデジタル化。YAMAHAがFM音源を搭載したDX-7シリーズを発売し、そのリアルな音と表現力は大ヒットに繋がりました。 そんなデジタル音源方式が主流になりつつある時代、ROLANDは違ったアプローチのデジタルシンセサイザーを発売しました。...

ZOOM ZFX 応用編

この「応用編」では、オリジナルパッチの作成とエディット方法にスポットを当てて解説していきます。 まずパッチの作成からです。 それでは、少々凝ったセッティングのパッチを作ってみましょう。ZFX Plug-inには「Splitter」というツールが用意されていて、ギターの出力を2系統...

Steinberg Cubase 5

「Cubase 5」は、皆様ご存じ、スタインバーグの最先端 DAW = デジタルオーディオ ワークステーションです。 そして・・・「Cubase 4」から2年の時を経て、ついに「Cubase 5」が登場しました。とかくバージョンが上がると莫大な機能が追加され、初心者はもちろん、も...

KORG M50

「M50」は、コルグの新参シンセサイザー。 61鍵、73鍵、88ピアノ鍵盤の3種類ありますが、今回レポートするのは61鍵のモデルです。素晴らしい音色群、大画面タッチビュー液晶(レスポンス良くて最高!)、リアルタイムコントロールノブ、シーケンサーなど、ワークステーション型シンセサイ...

Moog ONE

Moog から超弩級のアナログ・ポリフォニック・シンセサイザー Moog ONE が出ました!Moog と言えば、Mini Moog や Moog Moduler など、シンセサイザーの歴史に残る名機達を世に送り出したメーカーです。

ARTURIA DX7 V

数々のビンテージ・シンセサイザーをソフトウェアで再現してきたARTURIA が、新たなコレクションとしてFM音源の名機を出してきました。YAMAHAが80年代に世界的大ヒットをさせたデジタル・シンセサイザーで、当時は聞き慣れないFM変調という方式で作られたYAMAHA ...

もっと記事を見る

page top