第2回 X1 HOME STUDIO BUNDLE ユーザーモニターレビュー
- 2011/01/09
sE Electronics社のコンデンサーマイクX1と、リフレクションフィルター(Project Studio Reflextion Filter)をバンドルし、理想の録音環境を¥31,500(税込)と、驚くような低価格に設定してバンドルした「X1 HOME STUDIO BUNDLE」を株式会社フックアップさんの協賛でお送りしています。
まずは、今回モニターを募集したX1 HOME STUDIO BUNDLEの紹介は、第一回のレビュー記事をご覧下さい。
X1 HOME STUDIO BUNDLE バンドルの内容
X1 コンデンサーマイクロフォン
リフレクションフィルター
X1 HOME STUDIO BUNDLE
それでは、モニターして頂いた2名のユーザーさんのレビューをお届けします。
レビュアー:Studio Tさん
1.今までのマイク、環境など
基本的にライヴ音源は無しで、打ち込み音源+生音はスタジオ録音という制作スタイルですので、コストパフォーマンスの高いコンデンサマイクを数種類使っておりましたが、ここ数年はオーディオテクニカのAT4040でヴォーカル録音していました。
マイク録り専用の録音ブースなどはありませんが、コントロールルームとは別室で、外は「里山」的木立が鬱蒼と広がっています。
なので人工的な雑音はほとんど入ることがありません。室内は普通の木造事務所的造りで若干の「部屋鳴り」のリバーヴはあります。広さは約30畳ありますので、ハードロックのようなドラムの録音は難しいですが、普通のJ-POP的ドラムでしたら録音は可能な場所です。
AT4040の場合は前述の「部屋鳴り」を拾わないようにマイクの後方にバスタオルを広げて吊るしておくことが多いです。
DAWに録音はYAMAHAのi88Xをマイクプリ兼オーディオインターフェイスに使っています。マイクケーブルはMOGAMI2534(ITT端子)だったりDiMarzio(ノイトリック端子)だったりしますが、今回は比較のために後者を使っています。
今まで何人かヴォーカリストを使っていますが、録音中のHPは、ほとんどの場合、AKG k271 Studioと比較してSONY MDR-CD900STを好みますね。
今回のヴォーカリスト「瞳」ですが、前回同様CD900STでした。
2.モニター商品の使用用途
・ボーカルの録音
3.レビュー(使ってみた感想)
◎注目のリフレクションフィルターに関すること
録音中CRで聴いていた感じは非常に「歯切れがよい」です。
スタジオ録音ではヴォーカルトラックはデッドであればデッドであるほどありがたいわけで、その点ではリクレクションフィルターが効いていると思います。
反響を抑えるなどは考えていない部屋ですので、AT4040ではマイクの後ろにバスタオル吊るすなどで反響を拾わないように工夫していましたが、全く不要です。
但し、これを取り付ける金属アームやネジはもう少し機械的剛性が高くないと、何度か取り外ししているうちに絶対に不都合が出ると思います。もちろん付けっぱなしの場合なら問題ないでしょうが、アマチュアの場合はそうも言いきれませんので、再考をお願いしたいところです。
コストの問題も重要ですが、あと1,000円高くなってももう少し頑丈なものを希望します。
個人的には、もし購入したら付けっぱなしになると思いますので、今のままで十分です。
◎マイク本体に関すること
ゲインレベルは必要にして十分です。ゲインリミット近くではコンプかけたようなピークを抑えるような波形になり、クリップしにくいようです。
また、ボトムエンド近くでも、綺麗に「子音」を拾う印象でした。女性ヴォーカルのスローバラードには非常にいいマイクだと思います。
周波数曲線はわかりませんが、ざらついた声も滑らかな艶のある音で録音されるようですね。
今回の「瞳」は声の調子が悪く(後日声帯ポリープが判明!)にもかかわらずこういうヴォーカルトラックが録れましたのでありがたいですね。
女性ボーカルのざらつく周波数帯域がカットしてあるような印象でした。以下、ヴォーカリスト「瞳」の感想です。
今までよりもクリスピーで自分の声が聞こえやすい。オケと声の分離がいいので、歌入れしやすくピッチが狂いにくい。
このピッチが狂いにくいことはヴォーカル録音では非常に重要で、前回はmelodyneでピッチとタイミングを修正しましたが、今回は必要ありませんでした。
総合的に判断して、これは「買い」と言っていいでしょう!
初めてのコンデンサマイクの方にもお勧め出来ますし、すでにいくつか使っている方にももう一本のマイクとして持っていて絶対に役立つと思います。
早速、注文したいと思います。
レビュアー:KOYOさん
1.今までのマイク、環境など
・AKG C3000B(コンデンサマイク)
・digi002(オーディオインターフェイス)
・Pro Tools LE Ver.8.0(アプリケーション)
・Power Mac G5(コンピューター)
マイク録りは主にヴォーカル録音に使用。上記システムで自宅の8畳の部屋で録ってます。
2.モニター商品の使用用途
・ボーカル録音
3.レビュー(使ってみた感想)
リフレクションフィルターの設置が大変なのではと予想してましたが、付属のホルダーの使用で簡単に取り付けられ、取り付け位置の移動の自由度も高かったのでヴォーカルのみならずアコギの録音等にもすぐにセッティング出来ると感じました。
今まで比較的反響の多い部屋での録音のため、ヴォーカル録りの際に演奏を止めた状態でヘッドフォンから様々な音が聞こえてきましたが、リフレクションフィルター設置後は恐ろしいほどの静寂に包まれていました。そして歌録りの際に、自分の声が非常にモニターしやすい環境になりました。
リフレクションフィルターがこのサイズにも関わらず、これだけの遮音、吸音効果があるというのは驚きであり、他の吸音材等と比較した場合、費用対効果において優れ、特に自宅で録音される方にとってはマイク等の機材の本来の性能を充分に引き出すことを考慮すると、導入は非常に有用であると思いました。
第2回モニターを終えて
実際にX1 HOME STUDIO BUNDLEを使用してレコーディングされた作品は、準備が出来次第、公開させて頂きます。
今回モニターして頂いたユーザーのみなさま、ご協力頂き、ありがとうございました。
まだモニターの受付は行っておりますので、みなさまの応募をお待ちしています。
企画:ミュージックトラック
協賛:株式会社フックアップ