CASIO CT-X5000
- 2018/09/19
- English version is available!
ここに注目:
- AIX音源 高音質な次世代サウンドエンジン搭載
- 多彩なサウンドと、それを活かす自動演奏機能
- これだけの装備と機能でリーズナブルなのは驚異的!
CASIO には、PRIVIA に代表される高品位なデジタル・ピアノや、光る鍵盤が特徴的なポータブル・キーボードがありますが、今回レビューした CT-X5000 はハイグレードキーボードというカテゴリーの製品です。
ハイグレードキーボードと呼ばれる CT-X シリーズ
CT-X シリーズには最上位機種の CT-X5000 と、下位機種になる CT-X3000 の2機種があります。このシリーズのカテゴリーであるハイグレードの指す意味は、その CT-X シリーズのサウンドや自動演奏・伴奏などのパフォーマンス、機能の全てが、CASIO キーボードのラインナップの中でも高品位なグレードであることから、このハイグレードキーボードというカテゴリーが命名されたのでしょう。
新しく搭載された高性能かつ、高速な LSI、DSP によって新しい音源方式になり、高品位なサウンド、エフェクト、自動演奏などのパフォーマンスの機能に至るまで、全てがハイグレードなスペックになって登場しました。
デモ&レビュー映像
まずは、CT-X5000 の高品位なサウンドと自動演奏のパフォーマンスは、ムービーを見て聴いてもらった方が良いと思うので、先にレビューをご覧下さい。
CT-X5000 の音源方式
CT-X5000 の音源システムは、以前のモデルで採用していた音源方式を採用せず、新たな高性能 LSI を使用した AiX音源 という新しい音源方式を採用しています。
高性能かつ、高速な LSI を採用し、高い演算能力を備えたことから、プリセットされているアコースティック楽器類の空気感や広がり感、音色の時間的な変化などがとてもよく表現され、更に進化していると思いました。
メーカーで公開はされていませんが恐らく、かなりな容量のPCM波形と圧縮、再生の技術によって、高品位なサウンドが生まれているのだと思います。
同自発音数も64音(一部32音)と、余裕の発音数です。
プリセットは、800 音色、ユーザー 100 音色と、これもかなりな数のプリセットが用意されています。プリセットのリズムは、235種類、ユーザーリズムも100種類用意されています。
プリセットの呼び出しは、トーンもリズムもそれぞれグループ別にジャンル分けされたボタンを押すことで、そのカテゴリーに該当するプリセットから選ぶことが出来ます。
これら膨大なプリセット音色は、ディスプレイの下にレジストレーションというプリセットとセッティングの情報を登録できる一発呼び出しボタンの機能によって、音色やリズム、テンポなどのパフォーマンスに関わる情報を128種類も登録しておくことが出来るので、ライブパフォーマンスで困ることはないでしょう。
強力なエフェクトを装備
CT-X5000 の伴奏パートでは、それぞれのパートにDSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)を使用しているため、従来機とは比較にならないほど、各パートのサウンドのクオリティーが高く、DSPの効果が現れています。アコースティック系の楽器に響くクリアなエフェクトサウンドとその空間がとても心地良いです。
DSPエフェクトのプリセットは100種、DSPによるトーンも用意されています。
エフェクトは、システムエフェクトとマスターエフェクトの2系統あり、システムエフェクトでは、リバーブ32種、コーラス16種、ディレイ20種が用意されています。マスターエフェクトもイコライザーのプリセット10種、4バンドのユーザーイコライザーも用意され、マスターサウンドの入念な調整が可能ほどのこだわりです。
豊富な演奏機能
CT-X5000 の自動演奏機能は、左手で押された鍵盤の情報を解析して、瞬時に伴奏を生成してくれる機能で、一人で自動演奏によるパフォーマンスをすることが出来る便利な機能です。豊富なプリセットのリズムサウンドと併せて、様々な音楽のジャンルをリアルにカバーする事が出来ます。
ソングコントローラーは、デモムービーを見て頂くとわかりますが、呼び出されたプリセットのイントロから始まり4つのバリエーション、エンディングと、様々なパターンで自動演奏をコントロールすることが出来ます。
リズムコントローラーによる自動伴奏
好みのリズムを選び、スタートすることで左手の情報を元に自動伴奏が始まります。面白いのは、この演奏パターン、アレンジが最近のヒットソングのアレンジ風であったり、どこかで聞いたことがあるアレンジ風、フレーズ風であったりと、その雰囲気を聞きながら、オリジナルのコード進行で作曲をしたり、演奏を支援してくれることでしょう。
デモムービーでも、どこかで聞いたことある2曲のパターンを使用して紹介しています。メーカーでは、最新のミュージックシーンにフィットする伴奏プログラムとされています。
プリセットリズムは、235種類、ユーザーリズム、100種類ワンタッチプリセットは、235種類も用意されています。
ミュージックプリセットによる自動伴奏
この自動伴奏は、左手の演奏が出来なくても、自動的にコード進行が流れ、演奏することが出来る機能です。コード進行は、良くありがちなコード進行、どこかで聞いたことあるようなコード進行で、勝手にユーザーをサポートしてくれるので、オリジナルのメロディーを作曲するなど、初心者にも扱いやすい作曲支援、演奏支援の機能だと思います。310種類のコード進行付きミュージックプリセットが内蔵されています
これらの自動演奏の機能は、デモ&レビューのムービー見るのが一番伝わると思います。
フレーズパッド
レジストレーションキーの上段には、フレーズパッドと呼ばれる、プログラミングが可能なフレーズ再生用のパッドが4つ用意されています。演奏中に、ある特定のフレーズを弾かずに、もしくは、弾けないフレーズや、ワンショットのリズムなどを鳴らす場合には便利な機能だと思います。ユーザーフレーズとして、100種類セットできます。
迫力あるバスレフスピーカー
本体左右には、CT-X5000のサウンドを最大限活かせるよう、15W+15Wのアンプを搭載し、高性能なバスレフスピーカー、さらに低音を増強する新設計されたバスレフ型エンクロージャーが装備されています。これは、本体だけでも十分なパフォーマンスを表現出来るスペックだと思います。ブラックボディーに、レッドのフレームは、G-Shockを思わせてくれます。
CT-X5000 は外に持ち出して演奏する場合、強力なスピーカーを内蔵していることから、いちいちアンプに通す必要が無いので、場所を選ばずに音楽活動出来るのがいいです。それでまた、本体も軽いので、持ち運びに苦労することもありません。
その他のコントローラーと機能
ディスプレイ右側には、エディットや設定に便利なニューメリックキーパッドが用意されています。その下には、テンポ、キー調、スプリット、レイヤー、オートハーモナイズ、ポルタメントなど、パフォーマンス時に使用するコントロール系の機能が用意されています。
他にも、17トラックを録音出来るMIDIレコーダー機能や、ミックダウンする際に使用する42チャンネルミキサー、オリジナルのユーザーリズム作成機能、WAVオーディオデータ再生機能、パソコンとのソフトウェア連携など、ここでは説明しきれない程の、ありとあらゆる機能を搭載しています。
下位機種のCT-X3000は、スピーカーの出力は 6w+6wと若干小さくなりますが、音源方式などの仕様はほぼ同じで、乾電池で動くという仕様です!
路上でのライブ活動なんかにはぴったりではないでしょうか?これだけの機能で価格もリーズナブル。かなりコストパフォーマンスが高い CASIO の CT-X シリーズです!